「IT業界に興味はあるけれど、専門知識がないから無理だろうな…」
「教員からの転職なんて、うまくいくはずがない…」
もし、あなたがそう思っているなら、ぜひこの記事を読み進めてください。
この記事では、なぜ教員の経験が武器になるのか、そして、その武器を最大限に活かせるIT職種を3つ厳選してご紹介します。
なぜこの3職種?教員からのキャリアチェンジにおすすめな理由
数あるIT職種の中でも、特に「Webライター」「Webデザイン」「Webマーケティング」は、教員の経験と非常に親和性が高い分野です。
これら3つのスキルは互いに深く関連し合っており、1つを学ぶことで他の2つの理解も深まります。

このように、Web上で何かを成し遂げるには、3つの要素が不可欠です。
【職種別】あなたの経験を「武器」に変える方法
それでは、具体的にあなたの経験がどう活きるのか、職種ごとに見ていきましょう。
①【Webライター】言葉で価値を届ける「伝えるプロ」
- 企業のWebサイトに掲載するサービス紹介記事の作成
- 専門家へのインタビュー記事の作成
- 商品の魅力を伝える広告文の作成
- メールマガジンの作成 など
Webライターの仕事は、単に文章を書くだけではありません。
特に重要なのが、検索エンジンで上位に表示されるための文章術(SEOライティング)です。
読者の悩みを解決し、かつ検索エンジンにも評価される記事を作成することが求められます。
- 授業の構成力
- (教材)研究能力
皆さんが授業で何気なく行っている「今日の授業のゴールは何か?」を考え、逆算して授業を組み立てる思考。
これは、Webライティングにおける「読者の課題を定義し、解決策を提示する構成力」そのものです。
また、膨大な資料の中から必要な情報を取捨選択する教材研究は、信頼性の高い記事を書くためのリサーチ能力に直結します。
- 文章を読む・書くのが好きな人
- 情報を集めて分かりやすくまとめるのが得意な人
②【Webデザイン】情報を見やすく整える「見せるプロ」
Webサイトの見た目を整える役割
- Webサイト全体のレイアウトや配色を決める
- 広告用の画像(バナー)の作成
- サイト内で使うイラストの制作 など
近年では、見た目の美しさだけでなく、「ユーザーが迷わず目的のページにたどり着けるか」といった「使いやすさ」の設計(UI/UXデザイン)も非常に重要な業務となっています。
- 板書や発行物のレイアウト力
- 情報を整理し、優先順位をつける情報整理力
たしかに!学級通信などたくさん作ってきたね!
先生方が持つ「どうすれば伝わるか?」という視点は、Webデザインの世界で強力な武器になります。
- ものづくりが好きな人
- 「どうすれば見やすくなるか?」と工夫するのが楽しいと思える人
③【Webマーケティング】戦略で人を動かす「広めるプロ」
- Googleなどの検索結果に広告を出す「リスティング広告」
- InstagramやX(旧Twitter)に広告を出す「SNS広告」の運用
- Webサイトのアクセス数を分析して改善策を考える「アクセス解析」
- 検索順位を上げるための「SEO対策」 など
Webマーケティングは、商品やサービスが「売れる仕組み」をWeb上で作る、いわば作戦参謀です。
「営業」という観点から見るといまいち強みがない私達ですが、別の角度から見ると・・・!!
「この説明では生徒の反応が良くなかったから、次はアプローチを変えてみよう」という日々の授業改善。これは、データを見て改善を繰り返す「仮説検証力(PDCAサイクル)」そのものです。
また、学校行事という大きなプロジェクトを、様々な関係者と協力しながら成功に導いた経験は、目標達成に向けたプロジェクト推進力として高く評価されます。
- 日々の授業改善 → 仮説検証力(PDCAサイクル)
- 学校行事の成功 → 目標達成に向けたプロジェクト推進力
- 戦略を練るのが好きな人
- 数字やデータに基づいて改善策を考えることにやりがいを感じる人
「武器」を手に、転職活動へ。成功への3ステップ・ロードマップ
「自分にもできるかも…」と思っていただけたら、ぜひ次の一歩へ進んでみましょう。ここでは、未経験から理想の転職を成功させるための、具体的なロードマップを3つのステップでご提案します。
Step 1:まずは「味見」から。自分に合うスキルを見つける【学習フェーズ】
いきなり大きな投資をするのではなく、まずはお金をかけずに「どのスキルが自分に合っているか、楽しいと感じるか」を確かめます。
まずは、自分との相性を確かめることから始めましょう。
各分野の入門書を1冊読んでみたり、UdemyやSchooといった動画学習サイトの無料コースを覗いてみるのがおすすめです。
さらに、具体的なアクションとして、以下の「最初の一歩」リストに挑戦してみてはいかがでしょうか。
もし興味を持ったら、次のことを試してみてください!
興味のある職種 | まず試したい「最初の一歩」 | おすすめ無料サービス |
Webライター | 自分の好きなこと(趣味や旅行など)について、1000文字程度のブログ記事を書いてみる。 | note / はてなブログ |
Webデザイン | 自己紹介カードや、イベントの告知画像を1枚作ってみる。 | Canva / Figma |
Webマーケティング | 普段使っているSNSの分析機能を見て、どんな投稿の反応が良いか分析してみる。 | Instagramインサイト / X(旧Twitter)アナリティクス |
Step 2:「小さな成功体験」を積み、武器を形にする【実績フェーズ】
転職活動であなたのスキルを証明してくれる、最強の武器=「実績(ポートフォリオ)」のタネを作ります。
Step 1で「これなら続けられそう」と感じるものが見つかったら、次はそれを「形」にしていきましょう。
その1:架空の作品で練習する
学習したことを元に、「架空のカフェのWebサイトデザイン」や「地元の観光地を紹介するブログ記事」など、自由なテーマで作品を作ってみましょう。これがあなたの最初の実績になります。
その2:クラウドソーシングで「本物の実績」を手に入れる
ランサーズやクラウドワークスといったサイトで、「未経験者歓迎」の小さな仕事(500円〜3000円程度)に挑戦してみましょう。
たとえ少額でも、「プロとして報酬を得た」という経験は、職務経歴書に書ける立派な実績となり、何物にも代えがたい自信になります。
Step 3:「武器」を携え、自分の価値を確かめる【実践フェーズ】
これまで作ってきた実績を整理し、実際の転職市場で自分の価値を確かめ、戦略的に動きます。
武器と実績が手に入ったら、いよいよ転職活動の準備です。
その1:ポートフォリオサイトを作成する
Step2で作った作品たちを、1ページのWebサイトにまとめましょう。あなただけの「オンライン実績集」です。WixやSTUDIO、ペライチといった無料サービスを使えば、専門知識がなくても簡単に見栄えの良いサイトが作れます。このサイトのURLを履歴書に貼るだけで、採用担当者があなたに抱く興味は格段に上がります。
その2:転職エージェントに相談する
完成したポートフォリオを手に、IT・Web業界に強いエージェントに登録し、プロの視点からアドバイスをもらいましょう。「今のスキルで応募できる求人はあるか」「どんな企業が合いそうか」など、客観的な情報を得ることで、進むべき道がより明確になります。
その3:視野を広げて選択肢を増やす
最初から正社員だけにこだわらず、まずは契約社員や業務委託として企業に入り、実務経験を積んでから正社員を目指す、というキャリアパスも有効です。自分に合った働き方を探してみましょう。
まとめ:未来の選択肢は、あなたの中にすでにある
教員として日々奮闘してきたあなたの経験は、決して無駄にはなりません。
場所を変え、伝え方を変えれば、それはIT業界でも十分に通用する強力な武器になります。
もし、いきなり転職活動に踏み出すのが不安なら、在職中に少しずつ学習を進めたり、副業として小さな仕事から試してみたりする道もあります。
焦らず、ご自身のペースで、新しいキャリアへの第一歩を踏み出してみてください。
なにかわからないことがあれば、遠慮なくコメントしてください!